鳴かぬなら 信長転生記 182『曹操の救助活動』
鳴かぬなら信長転生記182『曹操の救助活動』書籍範曹操さまが引き連れてこられたのは三千あまりの工兵部隊。救助用のロープや分解した簡易筏などを肩に掛けたり馬の背に括り付けたりしている者、とりあえず身一つで馬に乗ってきた者、中には赤壁で見た工事関係者の作業服を着た者も混じっている。三合の河原に大事が起こる予想をたて、とる者も取りあえず駆けつけたというありさまだ。オオオオオオオオオオオ……三千のどよめきが満ちる。あまりに悲惨な状況に、すぐには行動を起こせないでいる。先頭に馬を立てた曹操さまも馬上にうな垂れること数瞬。慙愧に耐えられぬというように鞍壺をお叩きになられ、心配した副官が傍に寄る。すると、すぐに身を起こされ、三千の工兵部隊に下知される。オオ!!垂れ込む雨雲に三千の諾の声が木霊す。工兵部隊は、それぞれの指...鳴かぬなら信長転生記182『曹操の救助活動』