馬鹿擬音小説「ギュンギュンのウ~ン」
擬太郎がバーンと開けてガチャッと回しザッザッザッと降りると、空はスカッではなくドンヨリとしてシトシトと降っていた。ザーザーというほどではないしもちろんザンザンにはほど遠い。 マンションのエントランスをパカーンと出た擬太郎は、トントンしていた長いものをミチミチ言わせながらバサッと広げた。その骨が一本バキッとなりクネッとなっていることに一瞬ハッとなるが、プイッと見なかったことにしてスーンと気にせずに差してトコトコと歩きはじめた。 ウ~ンと考えごとをしながら歩いていると、後方でチリンチリンと音が鳴り、擬太郎はサッと道の端へよけた。するとシャーッとその脇をすり抜けるものがあり、さらにその後ろからブッブ…