自作小説を紹介！！

ケンタと秘密の花園　339

「ケンタくん…眠いの？」　逆にタカシくんが、聞き返します。「ううん、大丈夫」　ケンタとしては、その反対！すっかり目がさえてきたので、一生懸命頭を振ります。そう…

宝の島を探しに行こう！（仮題）第７部　338

　　光も射さぬ、この薄暗い小屋に、一体何時間、いや何日閉じ込められていたのか…かすかにニワトリとは別の臭気が、鼻をついていた。その臭気の中で、まるで家畜同然の…

ケンタと秘密の花園　338

　　ケンタとタカシくんは、足音をたてないように、そうっと女の子の部屋を出て行くと、一旦廊下に出ました。廊下に出ると、相変わらず暗くて、シン…と静まり返っていま…

宝の島を探しに行こう！（仮題）第７部　337

　　それから思い出したように、ポケットに手を突っ込むと、固いものが裕太の手に当たった。そういえば…と思い出す。ここに来る途中、ライターを拾ったことを。それを引…

ローズマリーの詩〈19〉 許してくれるなら…

　連載　 　ローズマリーの詩　 　19　許してくれるなら…破産して家の離れに間借りするおじと、出戻りの私。それぞれの愛の物語。「千の丘」という店でパンを焼く、おじがかつて愛したひと。その人は、「許されるなら」と、かつての恋人との再会を望んでいる。そのことを伝

ケンタと秘密の花園　337

「よっぽど　疲れたのかなぁ」　カイくんを見下ろすと、ケンタは言います。「そうだろうなぁ」タカシくんも、ケンタに向かってうなづくと、「ボクらも、さっさと行こう！…

第8話　暴走のゆくえ

　東條の家をあとにして、創真と翼はいつものように並んで帰路につく。　そのころにはもうすっかり夜の帳が降りていた。住宅街には家のあかりと街灯くらいしかないのでかなり暗く、ひっそりとしている。自分たちの足音だけがやけに響くような気がした。　ふっ——ひそかについた小さな溜息は、白いもやになる。　日中はそうでもなかったが、いまは厚手のダッフルコートを着ていてもぶるりと震えるくらいだ。きっと鼻も赤くなっている...

宝の島を探しに行こう！（仮題）第７部　336

「あっ！」唇をぐっと噛みしめていた、裕太の口から、思わず声が漏れた。「あいた？」心配そうに、颯太がのぞき込んでいる。それには答えずに、無言で南京錠をはずすと、…

選り抜きストーリー ある日の善行さん94 オレンジジュースと女の子

こんばんは！暇人です。今日は１日ぐずついた天気でした…最近は、晴れたと思ったら、曇りの日が多い…ひと雨ごとに、春が近付いて来てるのかなぁ？と、花粉と共に…感じ…

ケンタと秘密の花園　336

「そうなんじゃない？」　さっきまで忘れていたのに、急にお母さんのことを思い出したようで、タカシくんは急に泣きそうになりました。その時グーグーと、カイくんのイビ…

宝の島を探しに行こう！（仮題）第７部335

　　ニワトリ小屋の戸らしきところには、ベニヤ板が打ち付けてあり、外から中が見えないようになっている。耳を戸に近付けて、聞き取ろうとするけれど、何も聞こえては来…

ケンタと秘密の花園335

　　ガラスの建物を見ただけなので、こういう家の中をじっくり見るのは、そういえば初めてだ…とケンタは思います。急に好奇心が、ムクムクと湧き上がってきます。「ね、…

女神の探し物〈8〉 男をホレさせる彼女の「Ｙ字」

「愛」の「不純さ」を知ってこそ、「愛」の「純粋さ」に思い至ることができる。人間関係に関する著作を手がけるエッセイスト・長住哲雄が、「愛って何？」を、科学的、文学的、ときどき叙情的（？）に解き明かす恋愛論ブログです。

宝の島を探しに行こう！（仮題）第７部　334

　　何だろう？　裕太はゆっくりと近付いて行く。キラリと光る物を、拾い上げると、それはまるで、南京錠の鍵のように見えた。「なになに？」まるで珍しい物を見るように…

ケンタと秘密の花園　334

　　廊下には、大きな時計があったけれど…なんでだろう…ケンタはゆっくりと棚に近付くと、そこには女の子が好きそうなたくさんのオモチャが詰まっていました。人形やぬ…

宝の島を探しに行こう！（仮題）第７部　333

　　見るからに怪しい船だ。決して新しいものではなく、船底にはびっしりと貝殻がくっついている。かなり使い込んでいるものだろう…もしかしたら、どこかから、盗んでき…

選り抜きストーリー ある日の善行さん 93 突然現れたお雛様

こんばんは！暇人です。今日はひな祭り…お雛様を見に行ったというのに、ここ数日のバタバタで、すっかりぽっかりまるっとすっぽりと…ワスレテイタ私ですダメじゃん買い…

ケンタと秘密の花園　333

　不安そうにするケンタに、タカシくんはにぃっと笑うと、「きっと今頃、みんなが心配しているよ。　明日には、探しに来てくれるさ！」　ことさらに、タカシくんが励ます…

宝の島を探しに行こう！（仮題）第７部　332

　　２台の自転車を、岩場の近くに止めると、なくならないようにと、鍵とチェーンをしっかり二重ロックした。砂浜はさほど広くなくて、小さな入り江のようになっていた。…

”選り抜きストーリー ある日の善行さん 92 善行の初恋 12 これからも再び…

こんばんは！暇人です。今日は思ったよりも、肌寒く…上着がないと、寒いくらいでした。のんきに、娘とデート楽しい１日でした。（その模様は…また明日書きますね）とこ…

ケンタと秘密の花園　332

　　あっという間に寝入ってしまったカイくんを見て、起こさないようにそうっとケンタは体を起こすと、ふわっと布団をかけてあげました。それからタカシくんの方を見ると…

宝の島を探しに行こう！（仮題）第７部　331

「こんなところに、砂浜？」気付かなかったなぁと、裕太はキョロキョロする。「灯台の下って、こんな風になっていたんだねぇ」上ばかり見ていて、下の方まで、気付かなか…

選り抜きストーリー ある日の善行さん 9１ 善行の初恋 1１ 年老いてもなお…

こんばんは！暇人です。昨日とはうってかわって、今日は気持ちのよい青空…幸先いいなぁ～思わず嬉しくなります。土日のイベントのための、お花の展示の仕込みをしていま…

ケンタと秘密の花園　331

　　まるで昨日まで、人がいたかのように、蜘蛛の巣など一切張っていません。思いのほか、ほこりっぽくありません。それでもタカシくんは「窓をあけよう」と言い、レース…

宝の島を探しに行こう！（仮題）第７部　330

「ボクたち～、パンクしたのかぁ？　町の方まで、乗せてやろうか？」　声をかけてきたのは、浅黒く日焼けした、小太りのオジサン。トラックの運転席の窓をあけて、身を乗…