自作小説を紹介！！

　　まだ　ケンタの頭は、ボーッとしています。タカシくんはというと、もうすでにシャンとしていて、部屋の中を見回しています。「この家…ホントに誰もいないみたいだね…

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戦う骨無し女

　　自転車は再び、元来た道を下って行く。颯太はなんだか、後ろ髪を引かれる思いがしたけれど…思い切り、グン！と引っ張られる思いがしたけれど‥それでも無言で、裕太…

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戦う骨無し女

「これが　最後だよ」　1個ずつ、大切そうにケンタが引っ張り出すと、タカシくんに１つ、カイくんに１つ、そしてもちろん自分に１つ、手の平に乗せました。「あ～あ、こ…

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戦う骨無し女

「愛」の「不純さ」を知ってこそ、「愛」の「純粋さ」に思い至ることができる。人間関係に関する著作を手がけるエッセイスト・長住哲雄が、「愛って何？」を、科学的、文学的、ときどき叙情的（？）に解き明かす恋愛論ブログです。

シランケン・重松シュタイン

シランケンの不純愛講座

　　傍らにいる裕太を見ると、颯太はなんだかムズムズしてきて、体の底から、叫びたくなる。高らかに、そして元気よく、「うん、何だかワクワクしてきたよ！」声を張り上…

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戦う骨無し女

「ねぇ、今頃…母さんたち、大騒ぎだよね？」　タカシくんが、ケンタの耳元に顔を近付けると、コソッとささやきました。ちょっぴりくすぐったいなぁ～と我慢して、「うん…

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戦う骨無し女

　　裕太は少し残念そうに、灯台を見上げる。一体、さっきチラリと見た物は、なんだったのだろう…。「それよりも…さすがは仙人！もう、どこにもいないや」感心したよう…

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戦う骨無し女

「昨日は、よく眠れたかぁ～？」　トイレから戻って来ると、カイくんはまだ、ベッドに腰を掛けていて、ケンタを待ち構えていました。じぃっとケンタを見つめているので、…

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戦う骨無し女

「実はね、この海を見ていて、気が付いたんだ。　船ではなくて、行く方法があるかもしれないって！」それは自信の満ちた声だった。颯太はまっすぐに、裕太を見ている。裕…

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戦う骨無し女

　　ケンタの様子を見ると…カイくんはニヤニヤと笑い、「その辺にしたら？」と言うので、思わずケンタが目をとがらせると、「イジワルしないで、教えてよぉ」救いを求め…

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戦う骨無し女

「もしかしたら、どこかへ行ってるかもしれないなぁ」裕太がボンヤリとした顔をすると、「さぁ！」手をパン！と打ち合わせると、「とりあえず、小学校へ向かおうか？仙人…

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戦う骨無し女

「おい、ケンタ！タカシ！」　いきなり頭の上から声がしてきて、思いっきりグンとケンタの腕を引っ張られました。「なんだよ…母さん、もう少し寝かせてよぉ～　昨日は疲…

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戦う骨無し女

　——今日からひとりで登校する。　迷ったすえ、創真は必要最低限のことを記した端的なメッセージを翼に送った。　かじかむ指先でアプリを閉じ、電源を落としてスマートフォンをスクールバッグに放り込む。そして白い息を吐きながら、チェック柄のマフラーをもぞりと口元まで引き上げると、寄りかかっていた自宅の塀から背中を離して歩き出した。　きのう、フェンシング対決で負けてから翼と顔を合わせていない。　——今日は先に帰っ...

瑞原唯子

虚空碧海 - オリジナル恋愛小説

　　先ほどから、足元がなんだか冷たいなぁと思っていたら、いつの間にかスニーカーが海水につかって、ビショビショに濡れていた。「おっと、いけない！」あわてて２人は…

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戦う骨無し女

　　柔らかな腕の中で、甘い匂いに包まれて、幸せな気持ちになっていると、女の人は透き通るような声で、歌を歌うのです。「トウコちゃん…早く大きくなってね。　ママと…

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戦う骨無し女

　　よく見ると、ここからまっすぐ行ったところに、あの島が見えている。それを目の端に確認すると「あながち、この辺りは、ハズレじゃないかもしれないな！」そう言うと…

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戦う骨無し女

　　風がフワリフワリと、レースのカーテンを揺らすと、ベビーベッドの柵に固定しているメリー（赤ちゃんのクルクル回るおもちゃ）が、かすかに音をたてています。ケンタ…

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戦う骨無し女

「で…これからどうする？」　所在なげに、裕太は颯太に聞いてみる。「灯台に行く？それとも…戻る？」なんだかこのまま、小学校へ行くのも、もったいない気もするのだが…

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戦う骨無し女

　　怖いとか、不気味だとか、ユーレイだとか…そんなこと、思うこともなく、また思いつくこともなく（あぁ～赤ちゃんのお母さんなんだなぁ）ボンヤリとそう思うと、ケン…

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戦う骨無し女

「愛」の「不純さ」を知ってこそ、「愛」の「純粋さ」に思い至ることができる。人間関係に関する著作を手がけるエッセイスト・長住哲雄が、「愛って何？」を、科学的、文学的、ときどき叙情的（？）に解き明かす恋愛論ブログです。

シランケン・重松シュタイン

シランケンの不純愛講座

「そうだなぁ」　視線をそらすと、仙人は「うーん」と少し考え込んだ。「それじゃあ、1時間後に、小学校の前で落ち合おう」そう切り出した。裕太がうなづくと「わかりま…

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戦う骨無し女

　　見知らぬ家の、見知らぬ人の寝ていた…と思われるベッドの寝心地は…思いのほか柔らかで、優しいものでした。まるで眠っているケンタの耳元で…お母さんが優しく子守…

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戦う骨無し女

「それって一体、何ですか？」　裕太が聞くと、仙人の顔が一気に険しくなって、少し怖い顔をしていた。何だか聞いてはいけないことを、口にしたのだろうか…と裕太は少し…

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戦う骨無し女

　　靴を脱ぐのももどかしく、足から蹴るようにして、脱ぎ捨てました。タカシくんは倒れ込むように、横になると…すぐに寝入ってしまいます。ケンタもタカシくんも、とて…

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戦う骨無し女

　　一体どういうことなんだ？煮え切れない表情の仙人を見て、裕太は少しじれて、イライラしてきた。そんな2人の子供の様子を見て取ると、仙人は「はぁ～」とため息をつ…

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戦う骨無し女

　　部屋の中は、静寂に包まれています。かすかにさっきの部屋から、ピアノの音が、切れ切れに聞こえてきます。ケンタはタカシくんと、顔を見合わせますが、なぜか怖いと…

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戦う骨無し女

　　ただ違ったのは…ここにはなんだか、濃密な空気のようなものを感じます。怖いとか、不気味だとか、そういうものでもありません。何かかすかに、花の香りがするような…

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戦う骨無し女

　　しばらく船を探す2人の姿を見て、「君たち、あの島へ行くつもりなのか？」仙人があらためて聞いた。裕太と颯太は仙人に向かって、口々に「うん」「そうだよ」そろっ…

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戦う骨無し女

「おかしいなぁ」裕太がつぶやくと、いつの間にか足音を立てずに、仙人が近付いて来ると、「そりゃあ、さっきの男が、乗って逃げたのだろう」子供たちの背中に向かって、…

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戦う骨無し女

　　ディズニーのアニメのピーターパン！あれを最近母さんにおねだりして、DVDをレンタルして、見たばかりのケンタです。ピーターパンも好きだけど…フック船長もドジ…

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戦う骨無し女

「君たちはなんで…こんなところを、うろついているんだ？」　裕太と颯太の背後で、仙人は責めるように言う。その間も、年の割には、かなり達者な足取りで、スタスタと歩…

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戦う骨無し女

　　先ほどまでおびえていた、タカシくん。へっ？という顔になり、クシャッと表情を崩すと、「ホントだねぇ、ぐぅぐぅ寝てるみたいだねぇ」そう言うと、奥の部屋の方をう…

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戦う骨無し女

　　仙人は裕太の言葉に、少し驚いた顔で、「それは本当か？」やや食い付き気味に、まっすぐに裕太の目を見つめる。裕太も仙人を見返すと「うん」とうなづき、「案内する…

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「愛」の「不純さ」を知ってこそ、「愛」の「純粋さ」に思い至ることができる。人間関係に関する著作を手がけるエッセイスト・長住哲雄が、「愛って何？」を、科学的、文学的、ときどき叙情的（？）に解き明かす恋愛論ブログです。

シランケン・重松シュタイン

シランケンの不純愛講座

　　この家に誰も寄り付かない理由は、これなのか？ケンタはボンヤリとそう思います。でもあの女の子は、ケンタたちを怖がらせるために、こんなことをやっているわけでは…

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戦う骨無し女

　　笑いを引っこめて、真面目な顔になると、今度は裕太がはっきりと仙人に体ごと向かって言った。「神様の島かぁ」ピタリとまばたきもせず、中空をにらみつけると、仙人…

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戦う骨無し女

　　そういえば…と思い出します。確かにタカシくんが、ピアノのフタを閉めたはず。それなのに、そのピアノが時折ポーンと、高い音を鳴らしています。半ば半泣きのように…

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戦う骨無し女

　　いつの間にか仙人は、おばあさんを背中に負ぶったまま、すぐ近くの木の側から、2人のことをのぞき込んでいた。あれはなんだったのだろう…裕太はそう思う。ほんの数…

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戦う骨無し女

「えっ？」思わず、タカシくんの足が止まります。「ね、あれは　なんの音？」ピタリと立ち止まると、開いたドアから部屋を振り向きます。最初はタカシくんのイタズラだろ…

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戦う骨無し女

「裕太、走るぞ！」「うん！」「あの茂みまで、一気にだ！」　颯太が叫ぶと…2人は持っていたねずみ花火を、再び追っ手に向かって投げつけ、ダッシュで飛び出した。振り…

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戦う骨無し女

こんばんは！暇人です。今日は風が冷たくて、寒い１日でした…暖かかったり、寒かったり…着る服に困りますね冬物は…まだもう少し、置いておかないといけないみたいです…

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戦う骨無し女

「へぇ～」さして熱のこもらない声で、ケンタはうなづきます。タカシくんのようにケンタは、エレクトーンを習ったり、ピアノを習ったりしていませんからね。どうしてタカ…

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戦う骨無し女

　　またも追い込まれている颯太を見て、裕太は呼子笛をくわえると、渾身の力をこめて、肺の中の息を吐きだすくらいに、大音量でピーッ！辺りに響き渡れとばかりに吹くと…

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戦う骨無し女

　　それは何に使うものなのか…子供たちには、さっぱりわかりません。「ラッパ？吹くの？」蓄音機のラッパの形の部分を見上げます。おびただしい数のアルバムの中から、…

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シランケンの不純愛講座

　　先ほどから携帯をいじっていた颯太は、何度かトライした後、「ダメだ！圏外だ、つながらない…」悔しそうにつぶやいた。裕太は黙って、背負っていたリュックサックを…

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戦う骨無し女

　　ピアノは部屋のど真ん中にあり、板張りの床に、うっすらと月明りが差し込んでいます。「すごいや！まるで誰かがいるみたいだ」そう言うタカシくんの傍らには、ぼんや…

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戦う骨無し女

　　ひどく焦燥した顔で、おばあさんは落ち着きなく、キョロキョロしている。「ボクたちは、大丈夫です」キッパリと裕太がそう言うと、颯太に向かって目で合図した。（い…

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戦う骨無し女

　　緑色のドアには、銀色のノブが取り付けてあり、ヒンヤリと冷たい感触がします。ゆっくりとノブに手をかけると、やはりすんなりとそのドアを開きます。しっかりとロウ…

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戦う骨無し女

　　目の前の人物は…お世辞にも、清潔とはいえない状態だった。髪の毛は脂ぎっていて、もつれて塊ができ…鳥の巣のように乱れていて、無造作に垂れ下がっている。白かっ…

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