小説宣伝広場

モニターに映る紅紅茶郎は、修行の時に着る道着ではなく、年がら年中着ている紅茶色のハーフコート姿だった。　「紅さん。その風景……学園内ですね。学食の入り口の向かって右側に並んで立っている三本の菩提樹のうち、一番奥にある木の東側の幹が間近に映っています。樹皮の特徴からして間違いありません」　　緑玉郎は無駄に詳しく紅茶郎の居場所を指摘した。投稿者：クロノイチ...

Ａｎｔｈｏｎｙ

Ａｎｔｈｏｎｙ’ｓ　ＣＡＦＥ

鴨見季彩は緑玉郎に向かって、ムッとした表情でこう言った。「緑先輩！　わたしは、びすかに大事なことを忠告しようとしてるんですから、勝手に入り込んできて、茶化さないでください！」「茶化す？　僕は心の底からのお茶好きですから、お茶と化せるものなら化したいと思っていますが、さすがに僕の科学力でもそれは無理ですね」　玉郎が肩をすくめる。投稿者：クロノイチ...

Ａｎｔｈｏｎｙ

Ａｎｔｈｏｎｙ’ｓ　ＣＡＦＥ

「愛」の「不純さ」を知ってこそ、「愛」の「純粋さ」に思い至ることができる。人間関係に関する著作を手がけるエッセイスト・長住哲雄が、「愛って何？」を、科学的、文学的、ときどき叙情的（？）に解き明かす恋愛論ブログです。

シランケン・重松シュタイン

シランケンの不純愛講座

●森 カメラが下りていくあいだ様々な動植物を見せる。樹にとまった虫、鳥。樹上で暮らすリス。地上近くの幹にはトカゲ。地面に生い茂る野草。  その中にも動きが見え…

KATARA

text of KATARA

黒烏龍が大きな湯飲み茶碗になみなみと注がれた凍頂烏龍茶をすすりながら、悔しそうに言った。　「茶飲み話といっても、負けちまった後だからなあ。愉快な話にはならんよな」　「龍さんは特にコテンパンでしたからね。得意とする卑怯な闇討ちが全然通用しませんでしたし」　　玉露を煎れるための湯冷ましをしている最中の緑玉郎が辛辣な台詞を吐く。投稿者：クロノイチ...

Ａｎｔｈｏｎｙ

Ａｎｔｈｏｎｙ’ｓ　ＣＡＦＥ

「愛」の「不純さ」を知ってこそ、「愛」の「純粋さ」に思い至ることができる。人間関係に関する著作を手がけるエッセイスト・長住哲雄が、「愛って何？」を、科学的、文学的、ときどき叙情的（？）に解き明かす恋愛論ブログです。

シランケン・重松シュタイン

シランケンの不純愛講座

アニメ・マンガ・映画・ドラマ・フィギュアスケートの感想と、オリジナルイラスト・小説がメインです。コメント歓迎します。

瑞原唯子

瑞原唯子のひとりごと

「おい、いいかげん目を覚ませ」　臀部を蹴られ、その痛みで創真は意識を取りもどした。　どうやら朽ちた事務室のようなところに転がされているようだ。ライトグレーのタイルは砂や埃などで汚れており、壁はひび割れ、スチール製のロッカーは変形してところどころ錆びている。　ガシャッ——。　体を起こそうとして、両手が何かで拘束されているらしいことに気がついた。硬いものが手首に当たって痛い。背中側なので見えないが、おそ...

瑞原唯子

虚空碧海 - オリジナル恋愛小説

●タイトルバック 入道雲。水平線。  カメラが移動すると白い砂浜。ヤシの樹。南国の草花、森。  タイトル「楽園」  カメラがさらに移動すると遠くに煙を上げる火…

KATARA

text of KATARA

クレーターの底のコスタリーカの目に輝きが戻った。　おもむろに立ち上がった次の瞬間、背負ったリュックサックからのジェット噴射で地上に飛び出し、挑戦隊の行く手に立ちはだかる。 （しまった、退路を断たれた）　　レッドダージリンは自分の判断の遅さを悔やんだ。「なかなかやりますね。あと五パーセント威力が大きかったら、あたくしといえども無事では済まなかったでしょうね。── でもここまでですよ」　じりじりとコスタリ...

Ａｎｔｈｏｎｙ

Ａｎｔｈｏｎｙ’ｓ　ＣＡＦＥ

令和元年も月と地球と太陽と元気があれば、それでいい！＊＊＊＊＊＊＊＊神無月の巫女二次創作小説「夜の桎（あしかせ）」第十七話:夜の非公式を更新しました。言いたいことはもっと他にあった。もっと胸の奥底にあった。「俺に黙って、ひとりで月に行こうとするなよ」──そんな言葉を、ソウマは押しつぶした。自分をこの地上に置いてけぼりにするなという甘えにも感じられ、姫子の身の上にふりかかる不吉な兆しを先取りしすぎていて愚かしかった。遠くに旅立つことを願うような姫子の凝視を見ていると、とても耐えられなかった。女の子の絶望は「好き」のひとつやふたつで吹っ飛ぶと聞いたことはあるが、姫子の抱えた暗い影がそれで拭われないことは、ソウマみずから証明済みだった。([神無月の巫女二次小説其の一]→「夜顔」（目次）→「夜の桎」)＊＊＊＊＊＊＊＊剣...◆◆◆神無月の巫女二次創作小説「夜の桎（あしかせ）」第十七話更新◆◆◆

万葉樹（よろずは　いつき）

陽出る処の書紀

小説【 友情結婚 】のkindle本、後編を5月14日に発売します。 なお、13日の17時から2日間、前編（定価250円）を無料配信します。この機会にぜひ。 …

KATARA

text of KATARA

　連載　 　ローズマリーの詩　 　20　彼女を愛した男の姪っ子破産して家の離れに間借りするおじと、出戻りの私。それぞれの愛の物語。アフリカで傷ついて帰国した聡は、フィールドワークができなくなった体をのろいながら、ＮＰＯ団体で支援活動に従事している。そんな彼の

シランケン・重松シュタイン

「おとなの恋愛小説」倶楽部

「愛」の「不純さ」を知ってこそ、「愛」の「純粋さ」に思い至ることができる。人間関係に関する著作を手がけるエッセイスト・長住哲雄が、「愛って何？」を、科学的、文学的、ときどき叙情的（？）に解き明かす恋愛論ブログです。

シランケン・重松シュタイン

シランケンの不純愛講座

挑戦隊としての初めての戦闘。　それは実にあっけないものだった。　コスタリーカの合図で、いかにも戦闘員風の男達がわらわらと地下から湧いて出たのだが、はっきり言って弱過ぎて戦いにならないのだ。　どうやら相手は、茶色の全身タイツにコーヒー豆を象ったお面をかぶっただけの普通の人間らしい。　各人が常人のおよそ十倍のパワーを持つ挑戦隊に到底敵うわけがなかった。　軽く撫でてやれば、それで簡単に何メートルも吹っ飛...

Ａｎｔｈｏｎｙ

Ａｎｔｈｏｎｙ’ｓ　ＣＡＦＥ

■出会い見合いは３月下旬の日曜日。場所は都内のホテルのラウンジで窓から見える庭園の桜が満開だった。「お店はどうなの渚さん。儲かってる？」世話人は大橋勝枝。不動…

KATARA

text of KATARA

「愛」の「不純さ」を知ってこそ、「愛」の「純粋さ」に思い至ることができる。人間関係に関する著作を手がけるエッセイスト・長住哲雄が、「愛って何？」を、科学的、文学的、ときどき叙情的（？）に解き明かす恋愛論ブログです。

シランケン・重松シュタイン

シランケンの不純愛講座

  KATARA短編集 -1-   Amazon 女子高生が主人公の短編です。「初恋」というベタな話でもホラ物語の負の面があるでし…

KATARA

text of KATARA