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自作小説を書いてる人

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自分のブログでオリジナル小説を書いてらっしゃる方! トラックバックすることで、少しでも読者の目に止まるチャンスを増やしましょう!! ここで、自分の小説を紹介しましょう! どんなジャンルでもOK!! 「今回はたまたま日記」という場合も、小説カテゴリーが分かりやすく整理されているなら構いません。 検索 でんでん虫 販売 書き方
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自作小説を書いてる人の記事

1件〜50件

  • 「伯爵家の箱入り娘は婚儀のまえに逃亡したい」番外編 騎士志望の少年はいとこの少女を幸せにしたい
    2021/10/12 20:26
    「伯爵家の箱入り娘は婚儀のまえに逃亡したい」番外編 騎士志望の少年はいとこの少女を幸せにしたい

    「シャーロット!!!」アレックス・グレイは見晴らしのいいところに立つ大樹を見上げて、大きく手を振った。その先には、立派な枝に腰掛けているシャーロット・グレイがいる。彼女はひらひらと手を振り返すと、軽やかな身のこなしで幹を伝って芝生に降り立ち、ふわりと愛らしい笑顔を見せた。「久しぶりね」「うん、元気そうでよかった」「しばらくこっちにいるの?」「二週間くらいかな」アレックスはエヘヘと笑い、半年ぶりの再会となった彼女にあらためて目を向ける。以前に会ったときはすこし見上げるような感じだったのに、いつのまにか同じくらいの高さになっていた。アレックスは、昔からずっとシャーロットのことが好きだった。二歳上のいとこである彼女とは、まだ物心もつかないくらい幼いころから交流があり、だいたい週に一度は弟とともに家に遊びに行っていた。...「伯爵家の箱入り娘は婚儀のまえに逃亡したい」番外編騎士志望の少年はいとこの少女を幸せにしたい

    瑞原唯子

    瑞原唯子のひとりごと

  •   小さな食卓
    2021/09/22 00:09
    小さな食卓

    小さい頃の思い出のひとつ。 子供二人が座って、やっとそれぞれの茶碗とおかずの乗った小皿を二つほど置けるくらいの、折りたたみ式の小さなテーブルのこと。 それが、私と妹用にあてがわれた二人きりの食卓だった。 丸一年、一切、夕飯などをつくって貰えないこともなかったが、小さなテーブルを出して来ては居間の隅の壁によせて、妹と食事を摂るのが常だった。 時々は、期待せず、 「お腹空いた」 そう母に言ってみたりもしたが、 「冷蔵庫から好きなものを出して食べなさい」 そんな酷くあっさりとした返答が返って来るだけだった。 冷蔵庫を覗くと、タッパーに入ったまぐろの醤油漬けなどが常備されていた。 父の酒のつまみだ。 …

    白野コスズ

    想いは大空へ

  • 「伯爵家の箱入り娘は婚儀のまえに逃亡したい」エピローグ 〜 公爵家の幼妻は旦那様と仲良くしたい
    2021/09/02 22:14
    「伯爵家の箱入り娘は婚儀のまえに逃亡したい」エピローグ 〜 公爵家の幼妻は旦那様と仲良くしたい

    宴が一段落すると、シャーロットは夫のリチャードとともに引き上げた。すぐに侍女の手を借りながら湯浴みをして寝衣に着替える。公爵家が用意したそれは膝下丈のゆるりとしたドレスで、薄地のシルクながらも身頃の透け感はそれほどなく、繊細なレースやフリルがあしらわれた上品で可愛らしいものだ。「若奥様、緊張なさってますか?」「平気よ」気遣わしげな侍女にニッコリと微笑んでみせる。さすがにこういう状況なのですこし緊張しているものの、落ち着いてはいると思う。ただ若奥様と呼ばれることにはまだ慣れておらず、何となくむず痒いような気持ちになってしまった。「行ってくるわ」そう言い置き、侍女に見送られつつ寝室へつづく扉を開ける。明るい——。てっきり薄暗くなっているものとばかり思っていたが、普通に灯りがついていた。寝台にはリチャードがひとりで腰...「伯爵家の箱入り娘は婚儀のまえに逃亡したい」エピローグ〜公爵家の幼妻は旦那様と仲良くしたい

    瑞原唯子

    瑞原唯子のひとりごと

  • 赤ん坊
    2021/08/27 10:02
    赤ん坊

    ある日、小学校から帰宅すると、見知らぬ赤ん坊が居間のソファーに寝かされていた。 私は、十歳だった。 母に、どうしたのか尋ねてみた。 母は、こちらを見ず、小さく唸るような短い声を発した。 母特有の相づちで、別段珍しくもなかったので、私もそれ以上は何も言わなかった。 赤ん坊は眠ってばかりいた。 ぐずって泣くようなところを、ただの一度も見たことがない。 そして、どのくらい経った時だったろうか、不意にいなくなった。 少しして、赤ん坊が、私の腹違いの妹だと知った。 当時住んでいた国鉄の官舎の界隈では、大変な噂になっていたらしい。 そんな噂話を、妹だという赤ん坊が去ってから耳にするようになったのは、大人達…

    白野コスズ

    想いは大空へ

  • ロックンロール・ライダー:第二十五話
    2021/08/15 18:00
    ロックンロール・ライダー:第二十五話

     新人歓迎会の夜から昨日まで、なぜか知らない女とセックスばかりしてる気がする。 僅わずか二ヶ月前まではオナニーのための妄想でしかなかったことが、現実の出来事となり体験しているのだ...

    Inazuma Ramone

    Feel The Darkness

  • 「伯爵家の箱入り娘は婚儀のまえに逃亡したい」第5話 伯爵家の堅物当主は元同級生から離れられない (前編)
    2021/08/11 16:13
    「伯爵家の箱入り娘は婚儀のまえに逃亡したい」第5話 伯爵家の堅物当主は元同級生から離れられない (前編)

    アーサー・グレイは、同級生のリチャード・ウィンザーが嫌いだった。彼はウィンザー公爵家の嫡男である。公爵家というのは王家に連なる血筋で、他の貴族とはいささか性質や役割が異なっている。国が安泰であるためには、公爵家が安泰であることが重要になってくるのだ。それゆえに責任が重い。なのに彼はその責任を軽視している。公爵家の人間ともなれば公の場に出ることも多いのだが、彼はごくたまにしか姿を現さない。未成年のうちだけならまだしも十六歳で成人になってもだ。それはすべて彼個人のわがままだという。学業においても真摯に取り組んでいる姿勢が見えない。自主的に勉強している様子はなく、授業中でもぼんやりと窓の外を眺めていることが多い。ときには目をつむって微睡んでいることさえある。「いまは自習の時間だ。居眠りをしていいわけじゃない」「んだよ...「伯爵家の箱入り娘は婚儀のまえに逃亡したい」第5話伯爵家の堅物当主は元同級生から離れられない(前編)

    瑞原唯子

    瑞原唯子のひとりごと

  • 四歳児の責任
    2021/08/07 19:52
    四歳児の責任

    私は、住んでいた界隈で一番年下の子供だった。 妹が病院から戻って来てからは、下から二番目に小さい子になったのではあったのだけれど。 母は、働いていた訳でもないのに、とにかく家をあける人だった。 雨の日は別として、それ以外は、妹はベビーカーに乗せられ家の前に放置されていた。 昔は、近所でなかろうと、同い年くらいの子供達が集まると団子になって遊んでいたような時代だった。 私はかろうじて仲間に入れてもらいながら、妹の監視役も任されていた。 母からはっきりとそのように言われた覚えはなかったが、後々の様々な出来事を思い返すと恐らくはそうであったのだろう。 年上の子供達に交じりながら、私は常時、妹の様子を…

    白野コスズ

    想いは大空へ

  • 妹の誕生
    2021/08/02 02:30
    妹の誕生

    小さい頃、突然、近所のお宅に一晩あずけらた。 ご近所といっても、私には面識らしきものはなく、大変な人見知りであったから怖ろしい気さえした。 細々と気をつかってもらったが、緊張から夜間一睡もできなかった。 布団の中から、豆電球のついた四角い蛍光灯をぼんやりと眺めたまま翌朝を迎えた。 父がやって来て、とある所に連れて行かれた。 向かった先は、病院だった。 父はやけに機嫌がよかった。 病院の大きなガラスばりの一室に通された。 父が、指をさして何やら言う。 ガラス越しには、生まれたばかりの赤ちゃん達がたくさん並んで寝かされていた。 父が人差し指でしめしている先に、ひときわ色の赤黒い赤ん坊がいた。 父の…

    白野コスズ

    想いは大空へ

  • 私と彼女
    2021/08/02 02:30
    私と彼女

    私と彼女。 同じように生きて来て、同じようなものが好きで、 でも何かがひどく違っていて。 彼女はいつも自分のことで手一杯でした。 彼女は、もういません。 ひょっとしたら、ひっそりと死んでしまったのかも知れません。 全ては蒼くて澄んだ、どこまでも高く広がる大空へと。 私のこと、彼女のこと、時に小耳にはさんだだけのどこかの見知らぬ誰かの話、 そのようなものを少々したためて行きたいと思っています。

    白野コスズ

    想いは大空へ

  • 第5話 伯伯爵家の堅物当主は元同級生から離れられない
    2021/07/23 22:17
    第5話 伯伯爵家の堅物当主は元同級生から離れられない

     アーサー・グレイは、同級生のリチャード・ウィンザーが嫌いだった。 彼はウィンザー公爵家の嫡男である。 公爵家というのは王家に連なる血筋で、他の貴族とはいささか性質や役割が異なっている。国が安泰であるためには、公爵家が安泰であることが重要になってくるのだ。それゆえに責任が重い。 なのに彼はその責任を軽視している。 公爵家の人間ともなれば公の場に出ることも多いのだが、彼はごくたまにしか姿を現さない。...

    瑞原唯子

    虚空碧海 - オリジナル恋愛小説

  • ロックンロール・ライダー:第二十四話
    2021/06/24 19:00
    ロックンロール・ライダー:第二十四話

     会場を後にする客の流れを見ていると、隣に座る板野先輩が立ち上がる気配がして俺も席を立つ。「帰るっぺぇ。何か食っていくか」「そうっスね、腹が減りましたよ」 ライブで興奮したためか、...

    Inazuma Ramone

    Feel The Darkness

  • ロックンロール・ライダー:第二十三話
    2021/05/21 19:11
    ロックンロール・ライダー:第二十三話

     なんだろうと思い、立ち止まって二人を交互に見ていると、女がバッグから何かを取り出し歩み寄ってくる。 女は俺の目の前で立ち止まり、何かを手にして両手を差し出した。「マガジン出版でヤ...

    Inazuma Ramone

    Feel The Darkness

  • 第4話 侯爵家の気弱な従僕は先輩侍女に逆らえない
    2021/05/18 15:05
    第4話 侯爵家の気弱な従僕は先輩侍女に逆らえない

    「ジョン、服を脱げ」 豪奢な椅子にゆったりと座している美しい男性が、尊大に命じる。 その正面に立たされていた八歳のジョンはビクリとして固まるが、すぐ後ろに控えている叔父夫妻に脱ぎなさいと促されて、おどおどしながらシャツ、ズボン、靴下とひとつずつ脱いでいく。 やがてパンツ一枚になった。恥ずかしいというより、何をさせられているのだろうという不安のほうが大きかった。うつむき加減のままチラリと視線だけを前...

    瑞原唯子

    虚空碧海 - オリジナル恋愛小説

  • 第3話 侯爵家の強がり夫人は元婚約者を忘れられない
    2021/05/18 15:05
    第3話 侯爵家の強がり夫人は元婚約者を忘れられない

     そのときまで、ロゼリアは世界でたったひとりのお姫さまだった。 貴族の中でも裕福なクレランス侯爵家に生まれ、蝶よ花よと育てられ、いつどんなときもロゼリアを中心に世界がまわっていた。そして、それをあたりまえのこととして享受していた。けれど——。 それは、五歳になってまもないころのことだった。 ロゼリアは両親に連れられて初めてパーティに行った。敷地外に出るのも初めてだったので、馬車から見える光景にわくわ...

    瑞原唯子

    虚空碧海 - オリジナル恋愛小説

  • 「伯爵家の箱入り娘は婚儀のまえに逃亡したい」第4話 侯爵家の気弱な従僕は先輩侍女に逆らえない
    2021/05/10 17:59
    「伯爵家の箱入り娘は婚儀のまえに逃亡したい」第4話 侯爵家の気弱な従僕は先輩侍女に逆らえない

    「ジョン、服を脱げ」豪奢な椅子にゆったりと座している美しい男性が、尊大に命じる。その正面に立たされていた八歳のジョンはビクリとして固まるが、すぐ後ろに控えている叔父夫妻に脱ぎなさいと促されて、おどおどしながらシャツ、ズボン、靴下とひとつずつ脱いでいく。やがてパンツ一枚になった。恥ずかしいというより、何をさせられているのだろうという不安のほうが大きかった。うつむき加減のままチラリと視線だけを前に向けると、彼は冷ややかに言い放つ。「下着もだ」言い知れない恐怖にぞわぞわと肌が粟立った。それでも叔父に早く脱ぎなさいと言われると逆らえなかった。全身にまとわりつくような視線から逃げるように目を伏せ、いつのまにか小さく震えていた手をおずおずとパンツにかけた。ジョン・グラミスは、貴族とは名ばかりの貧乏男爵家に生まれた。領地も持...「伯爵家の箱入り娘は婚儀のまえに逃亡したい」第4話侯爵家の気弱な従僕は先輩侍女に逆らえない

    瑞原唯子

    瑞原唯子のひとりごと

  • ロックンロール・ライダー:第二十二話
    2021/05/07 18:28
    ロックンロール・ライダー:第二十二話

     端末室のドアを開けると、板野先輩が両手で頭を抱えたまま動かない姿が見える。 足音を立てないよう近付き隣の空いた席に腰掛けると、先輩がこちらに顔を向けた。「安養寺、丁度いいところに...

    Inazuma Ramone

    Feel The Darkness

  • 十三、蟻の巣
    2021/03/25 14:58
    十三、蟻の巣

     コークランドが部屋の前まで行くとダルコーネの叱責する声が聞こえてきた。「逃がしただと!三人もいるのにどうした。ヤツを操れなかったのか?」「能力のすべてを解放…

    鹿子木結㐬

    エルの窓から

  • 「伯爵家の箱入り娘は婚儀のまえに逃亡したい」第3話 侯爵家の強がり夫人は元婚約者を忘れられない
    2021/03/15 14:42
    「伯爵家の箱入り娘は婚儀のまえに逃亡したい」第3話 侯爵家の強がり夫人は元婚約者を忘れられない

    そのときまで、ロゼリアは世界でたったひとりのお姫さまだった。貴族の中でも裕福なクレランス侯爵家に生まれ、蝶よ花よと育てられ、いつどんなときもロゼリアを中心に世界がまわっていた。そして、それをあたりまえのこととして享受していた。けれど——。それは、五歳になってまもないころのことだった。ロゼリアは両親に連れられて初めてパーティに行った。敷地外に出るのも初めてだったので、馬車から見える光景にわくわくしていたが、会場に入るや否やひどくショックを受けた。どうして——。そこには時間をかけて準備したロゼリアと同じように、あるいはそれ以上に、きらびやかに着飾った女の子があちこちにいた。すこし年上の子はきらきらとしたアクセサリまでつけている。まわりの大人たちはロゼリアのことを褒めてくれるけれど、彼女たちも褒めている。そして両親ま...「伯爵家の箱入り娘は婚儀のまえに逃亡したい」第3話侯爵家の強がり夫人は元婚約者を忘れられない

    瑞原唯子

    瑞原唯子のひとりごと

  • 十二、胎動
    2021/03/14 17:49
    十二、胎動

     「あの子は今日も眠れない…」「わかっている。ミームの力が働き始めたようだ。あと二・三世代先のことと思っていたんだが…」「この子の中に砂漠が入り込んだのよ。『…

    鹿子木結㐬

    エルの窓から

  • 十一、賢者の石
    2021/02/25 17:08
    十一、賢者の石

     隔壁で厳重に守られたソルフォスの塔は終わりの日を生き延び、恐竜が骨を残すように横たわった都市はレヴァナ島という巨大な残骸を地上に残した。滅んだ都市の名はヴァ…

    鹿子木結㐬

    エルの窓から

  • ロックンロール・ライダー:第二十一話
    2021/02/19 18:22
    ロックンロール・ライダー:第二十一話

     翌日も、そのまた翌日もプログラムと格闘する日々。帰る時間も十九時、二十時、二十一時と遅くなっていく。 だいたい、プログラムを制御するジェーシーエルという汎用機はんようき向けの言語...

    Inazuma Ramone

    Feel The Darkness

  • 「伯爵家の箱入り娘は婚儀のまえに逃亡したい」第2話 公爵家の騎士団長は一目惚れの少女と結婚したい (後編)
    2021/02/17 22:20
    「伯爵家の箱入り娘は婚儀のまえに逃亡したい」第2話 公爵家の騎士団長は一目惚れの少女と結婚したい (後編)

    カーディフの街に到着したのは予定どおり夜だった。ここからほど近いグレイ伯爵家にはあした向かうつもりである。今日のところは馬を預けて大通りの宿に泊まった。執事二人は隣の部屋だが、寝るとき以外はリチャードの部屋に居座った。「本当にグレイ伯爵家に行くんですか?」「あたりまえだろう」翌朝、宿の近くにあるカフェで執事二人と朝食をとった。彼らはいまだにグレイ伯爵家に行くことに難色を示している。失礼になるとか迷惑になるとかで。ここに来るまでの道中でもさんざん引き留められたのだが、気持ちは変わらなかった。「さあ、そろそろ準備をして行くぞ……ん?」カフェを出て、着替えるためにいったん宿に戻ろうとしたそのとき——向かいを軽やかに歩く少女が目に留まった。すこし距離があり顔もはっきりとは見えなかったが、それでも見紛うはずがない。「あの...「伯爵家の箱入り娘は婚儀のまえに逃亡したい」第2話公爵家の騎士団長は一目惚れの少女と結婚したい(後編)

    瑞原唯子

    瑞原唯子のひとりごと

  • 「伯爵家の箱入り娘は婚儀のまえに逃亡したい」第2話 公爵家の騎士団長は一目惚れの少女と結婚したい (前編)
    2021/02/17 22:20
    「伯爵家の箱入り娘は婚儀のまえに逃亡したい」第2話 公爵家の騎士団長は一目惚れの少女と結婚したい (前編)

    俺って本当に信用ないな——。雲ひとつない穏やかな青空の下、ウィンザー公爵家の嫡男であり王都の騎士団長でもあるリチャードは、殊更美しい白馬に乗ったままチラリと後ろを振り返ると、その光景にあらためて嘆息した。二人の執事が、それぞれ栗毛の馬を駆って着いてきている。来なくていい、その必要はない、むしろ来るなと言い渡したにもかかわらず、二人は旦那様の命令ですからと聞く耳を持たなかった。雇い主は父であるウィンザー公爵なのだから致し方ない。この二人は腕が立つので、護衛としての役割を求められることも少なくないが、今回はお目付役としてついてきているのだろう。必ずリチャードを連れ帰るように厳命されたと聞いている。しかし、リチャードにはもとよりすっぽかす気などない。自身が十年ものあいだひそかに待ち望んでいたことなのだ。だからこそ待ち...「伯爵家の箱入り娘は婚儀のまえに逃亡したい」第2話公爵家の騎士団長は一目惚れの少女と結婚したい(前編)

    瑞原唯子

    瑞原唯子のひとりごと

  • ロックンロール・ライダー:第二十話
    2021/02/12 18:27
    ロックンロール・ライダー:第二十話

    「安養寺君、その頭はなんだ? 鶏のトサカみたいじゃないか」 声をかけられてハッとし、振り向くと大滝課長が立っている。 カツラで偽装した頭を見抜くような厳しい視線を投げつける課長に...

    Inazuma Ramone

    Feel The Darkness

  • 十、お伽話 遺伝子の記憶
    2021/02/02 17:39
    十、お伽話 遺伝子の記憶

     レイシー!お前の青い瞳は海のようだね。深くてとてもきれいだよ。いいかい。よくお聞き!お前の中には遺伝子の時計がある。その時計はある日目覚める始めるのよ。あた…

    鹿子木結㐬

    エルの窓から

  • 九、開戦
    2021/01/30 17:13
    九、開戦

     レヴァナ都市歴レムス24期太陽暦112日の朝こと。琉奈主の教主ラヴィウス・ビンデスのもと、先史代の火器、その巨大な鉄の塊が三つの角を掲げ地の底からゆっくりと…

    鹿子木結㐬

    エルの窓から

  • 八、都市「論議は尽くされ、主題は隠される(2)」
    2021/01/13 18:03
    八、都市「論議は尽くされ、主題は隠される(2)」

    「きみは何を…」そう言いながら副長官が立ち上がったが、騒ぎ始めた者たちで会議は紛糾し始めた。質問が飛び交い、ダルコーネへの非難が相次ぐ。長官が裁判官のように、…

    鹿子木結㐬

    エルの窓から

  • 第2話 公爵家の騎士団長は一目惚れの少女と結婚したい
    2021/01/13 14:35
    第2話 公爵家の騎士団長は一目惚れの少女と結婚したい

     俺って本当に信用ないな——。 雲ひとつない穏やかな青空の下、ウィンザー公爵家の嫡男であり王都の騎士団長でもあるリチャードは、殊更美しい白馬に乗ったままチラリと後ろを振り返ると、その光景にあらためて嘆息した。 二人の執事が、それぞれ栗毛の馬を駆って着いてきている。 来なくていい、その必要はない、むしろ来るなと言い渡したにもかかわらず、二人は旦那様の命令ですからと聞く耳を持たなかった。雇い主は父である...

    瑞原唯子

    虚空碧海 - オリジナル恋愛小説

  • 七、都市「論議は尽くされ、主題は隠される(1)」
    2021/01/12 17:26
    七、都市「論議は尽くされ、主題は隠される(1)」

     都市の中枢では激しい議論が交わされていた。集まったのは二十四名の節騎員。節騎員とは階層の節目で選任された長である。彼等にシティの未来が託されていた。「いよい…

    鹿子木結㐬

    エルの窓から

  • アパルトマンで見る夢は 1 椅子
    2020/12/31 10:08
    アパルトマンで見る夢は 1 椅子

      白髪頭の監督は、お辞儀をするように下を向き、その顔を両手で隠した。 体が前へ傾いたことで、彼の座っていたパイプ椅子が、キィ……と小さな音を立てた。 静まり返った広い部屋に、その音だけが通って聞こえた。 数秒後に、ピタピタ、と、裸足の足音が近寄ってきた。 自分のすぐ正面で止まるのを、監督は闇の中で感じ取った。 両手をそっと顔から下ろして、目を開くと、白くて細い足が二本、キレイに揃っているのが見えた...

    リエミ

    リエミブログ

  • 稲妻トリップ 1 さっき……
    2020/12/31 10:05
    稲妻トリップ 1 さっき……

      高架下の水面(みなも)に、街灯の明かりが落ちて揺れていた。 淡いオレンジ色の光と、薄暗い夜の青さが入り混じる。 俯いた顔に冷たい風が吹きつける。 ほんのりと、潮の香りを運んでくる。 車のライトが背中で輝き、速いスピードで過ぎ去った。 毎日見ている。 足を止めて、橋の上から。 そこは、道路を仕切る白線の中。 深夜になると、交通も少ない。 誰にも入ってきてほしくないの。 ただ一人で、私は海を眺める...

    リエミ

    リエミブログ

  • エンデュミオンの夜明け 六、都市への侵入…
    2020/12/30 17:18
    エンデュミオンの夜明け 六、都市への侵入…

    「あいつら(痲流人)を信じるのか?」李夏流の真意を推し量るかのように琉伎が聞いた。今二人は斥候として都市の近く、ごつごつとした岩場の陰にいる。いよいよ明後日に…

    鹿子木結㐬

    エルの窓から

  • ソレイユの森 1 シュー教授
    2020/12/30 10:31
    ソレイユの森 1 シュー教授

      大学の研究室で教授を務めていたしゅういちは、漢字で「周一」と書く。 同僚や教え子たちは、親しみを込めて「いち」を伸ばす発音にし、「シュー教授」と呼ぶことにしていた。 歳は四十過ぎ。毛量は多いけれど、白髪を染めないので老けて見える。 しかし性格は明るく、人当たりも優しかった。 生徒の勉強を、その子が解かるまで親身になって指導していた。 親身になり過ぎたのかもしれない……。 あとになって、シュー教授...

    リエミ

    リエミブログ

  • 月のライン 1-1
    2020/12/29 10:33
    月のライン 1-1

      フェリーに乗って30分、本土から16キロと、さほど離れていないその島は、観光地として人気があった。 島、といっても南の楽園ではなくて、船が上陸する港には、たしょう砂浜がある程度で、島を支える地面には、そのほとんどに硬い石畳が敷き詰められていた。 上に建つのは、中世の面影を残した建物。 太い木枠が入り交じり、みな同じような朱色の屋根に、白い壁。 花を飾った出窓に揺れる、レースのカーテン。 ドアには飾...

    リエミ

    リエミブログ

  • 回る円盤
    2020/12/28 11:05
    回る円盤

      その時、少年はまだ言葉も知らぬ赤ちゃんだった。 母と、ベビーカーに乗せられて、連れ出された散歩の途中で、少年はあるものに目が釘付けとなった。 ベビーカーから見上げたその先に、くるくると回る円盤があった。 なぜ円盤があるのか、なぜくるくると回っているのか、しかし少年は0歳だったので、母親に尋ねようとしても、ただ「あー!」としか言えないのであった。 円盤は回る。 ただくるくると、その場で回り続ける...

    リエミ

    リエミブログ

  • わたる君の日記帳
    2020/12/27 09:46
    わたる君の日記帳

      ある日の放課後、わたる君は横断歩道の向こうから、一人のおじさんが歩いてきて、話しかけられた。「やぁ、やっと会えたな」「おじさんだれ?」 わたる君はおじさんの顔を見た。 どこか自分と似たような目をしている。「親戚の人?」「とりあえず止まって話さないか?」「えっ、横断歩道だよ。信号が赤に変わっちゃうよ」 わたる君が足を進めようとするが、おじさんはわたる君の腕を、がっしり掴んで放さなかった。「助けて...

    リエミ

    リエミブログ

  • 不思議な絵
    2020/12/26 10:48
    不思議な絵

      美術部のあいちゃんは、ある日先生から、有名な画家の絵を見せられた。「この人はきみたちと同い年の青年だ。なのに、こんなにリアルな絵を描いている。参考にしなさい」 その画家の名前は、こうくんといった。 特に、人物画がうまかった。 今、個展を開いていて、世界中を回っているらしい。 もうすぐ日本にも来日する予定だった。 あいちゃんも会いに行こうと決めた。 ある日、TVの取材で、こうくんの新作が発表され...

    リエミ

    リエミブログ

  • 輪廻転生
    2020/12/20 11:05
    輪廻転生

      いつも同じ夢を見る。 女の子が話しかける。「あなたの寿命の一年を、私にくれると約束したら、好きなものをあなたにあげるわ」「あげるさ」 と、その男は言う。 どうせ夢の中の話だ。 現実には関係のないこと……。 翌日、男は好きなものを手に入れる。 そしてまた夢を見る。「今度は何くれる?」 男は女の子に、寿命を一年分ずつ渡しながら、欲しいものを手にする。 そのうち、夢の中の女の子が成長し、大きくなる。「...

    リエミ

    リエミブログ

  • シャツ
    2020/12/19 08:55
    シャツ

      シャツは、「自分はどうしてこんな人に着られているんだろう」と、納得がいきませんでした。 シャツは、ショーウィンドーのマネキンに着られているのが、一番でした。 華やいだ人通りから、たくさんの視線を集めていたのですから。 今、シャツは試着室にいます。 おばさんに着られて、鏡と向き合わされているのです。 ちょっと太いおばさんは、シャツのボタンを引きちぎりそうです。 シャツは、ショーウィンドーに早く帰...

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  • 3人の宇宙人
    2020/12/13 09:55
    3人の宇宙人

      高度な文明の発達した星から、3人の宇宙人が地球に来た。 地球人は友好をはかるため、手厚くもてなすことにした。 まず、長旅で疲れていると思ったので、マッサージを受けさせた。 すると宇宙人はこう言った。「なんてことだ、凶暴な地球人め。こんなに体をつねられて、憤慨だ!」 今まで高度な星にいて、重力も軽いせいか、体が凝ることもなかったのだ。 次に、仕方がないのでお灸士に来てもらい、お灸で和んでもらおう...

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  • なぞの声
    2020/12/12 09:56
    なぞの声

      新人の宇宙警察官は、一台の宇宙船に乗って、宇宙をパトロール中だった。 彼はまだ新人なので、早く手柄を取りたいと常々思っていた。 近々昇級試験があると聞いていたが、いつのことになるか、まだ未定だった。 だから日頃から手を抜かずに、訓練しておかなければならない。 今日も自ら宇宙船に乗り込んで、危険な異物などないか、パトロールに精を出していたのだ。 宇宙には、地球から出たさまざまなゴミが漂っている。...

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  • ダイブ
    2020/12/06 08:54
    ダイブ

      おれは大きく息を吸い込み、潜った。 これはおれ自身の戦いだ。 もうこれ以上潜れないところまで、潜った。 こんなに潜ったのは初めてだ。 息が苦しい。 肺が圧迫され、頭に血の気が回ってくる。 く、くるしい……。 しかしやらねばならんのだ。 おれは負けない。 負けないぞ! このままの状態を維持することに、全神経を集中させた。 何秒耐えれるか、数を数える。 おお! 新記録だ!! ついにやった。 おれはや...

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  • 天国と地獄の狭間で
    2020/12/05 08:49
    天国と地獄の狭間で

      ここは天国と地獄の狭間。 死んだ人間が天国へ行くか地獄へ行くか、生前の行いの善し悪しで、審判人に判断されるのだ。 どうやら俺は死んだらしい。 56歳という若さで死ぬなんて、俺にはまだやり残した仕事があるというのに、病気には勝てなかったか。 俺はある大きな企業の社長で、信用も厚かった。 しかしその分、多大な責任と負担がそこにはあった。 俺は皆のために、そして家族のために、必死で働いた。 無理をしす...

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  • 教えてくれ
    2020/11/29 10:56
    教えてくれ

      ある日私は、通り行く人たちが、私のことをじっと見ていることに気づいた。 それはまるで、何か得体の知れないものでも見るかのように、恐ろしそうに、脅えていた。 ふと視線が合うと、すぐに目を逸らすのだ。 子供たちは私を指差して驚き、笑い出す子もいた。 私は何だか不気味に思った。 私の顔に何かついているのだろうか、そう思い、不意に取り出した鏡を見てみたが、いつもと変わらない姿がそこにはあった。 どこへ...

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  • ヒーローの敵
    2020/11/28 09:44
    ヒーローの敵

      宇宙から、変な敵が降ってくるようになって、早一年。 でも大丈夫。 地球には強い味方、「イズミくん」というヒーローがいたのです! 今日も人々は、宇宙からやってくる、謎の宇宙人に襲われていました。 宇宙人は、そこらへんに生えている木を投げ飛ばし、ビルを破壊し、手あたりしだいに食器を投げたりするのです。 とても危ないので、見てられません。 人々はいっせいに口をそろえて、「助けてー! イズミくーん!」...

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  • ロックンロール・ライダー:第十九話
    2020/11/24 19:15
    ロックンロール・ライダー:第十九話

     仕事に戻り、再び始まるプログラムとの格闘。 向かいの席に座る薮田さんを見ると、左手で頭を抱えながら体を揺すっており、なにかブツブツと呟つぶやいている。(集中しすぎて独り言でも言...

    Inazuma Ramone

    Feel The Darkness

  • かくれんぼ
    2020/11/23 09:20
    かくれんぼ

      私たちは、かくれんぼをして遊んだ。 体の小さな者は、すぐに見つかった。 そして、大きな者に食べられたりもした。 体の大きな者は、あまり隠れられる場所がない。 私もそのうちの一人だった。 周りを見回してみても、私より大きな木は生えていない。 私が一歩前へ進むと、大きな地響きが起きる。 おそらく私は、地球上始まって以来、この世で最も大きな存在であろう。 そう、私は恐竜。 私は大変よく目立った。 遠...

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  • 人生の散髪屋
    2020/11/22 10:40
    人生の散髪屋

      ――この散髪屋でカットすると、まったく違う自分になれる―― 最近、彼氏に振られたデコちゃんは、外見から変わりたいと思い、その散髪屋へ入った。 古ぼけた建物はこじんまりとして、店内の鏡も錆びついていた。 何か怪しいな、とは思うものの、デコちゃんは店の主人に、自分のなりたい髪型を口で伝えた。 主人は50歳くらいのおじさんで、頭が寂しい。 デコちゃんの髪の毛をしばらく見つめて、「本当にいいんだね?」と確認...

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  • スランプの怪物
    2020/11/21 09:31
    スランプの怪物

      あるところにSF作家がいた。 彼はスランプに陥っていた。 そんな中、突然彼の前に、大きな怪物が現れた。「な、なんだお前は!!」「俺はあんたの産物さ」 と怪物は言った。「あんたが困った時に、あんたの脳みそを通して出てくる仕組みになっている。言ってみりゃ、俺を喋らせているのは、あんたの考えによるってもんだよ」「そんな、まさか、信じられない……」 作家は困って、近くの人に呼びかけた。「誰か、この怪物が...

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  • 平凡
    2020/11/15 10:40
    平凡

      俺は退屈していた。 特に頭が良いでも悪いでもないし、ルックスだって良くも悪くもない。 特別運動神経にすぐれているというわけでもなく、いわゆるどこにでもいるような、いたって普通のつまらない人間である。 そんなつまらない人間は、やっぱり大きくも小さくもない中小企業の事務員として入社して、早くも3年の月日が経とうとしていた。 毎日の仕事といえば、上司から言われたことを地道にこなし、時には電話でのクレ...

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