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第七章 どれだけ時間が経ったのか、それすらもわからないほど、俺はその場に突っ立ったまま呆然としていた。 血を流す薫、悲しそうな顔をした彼の姿が焼きついて離れない。 あんなことになるなら、あいつの言い訳を聞いてやればよかった。俺をマーシーの身代わりにした天罰だ、などとつまらない戯言を言い続ける気にはなれなかった。 薫は怪我を負った状態で仕事に戻ったのだろうが、本当に大丈夫なのか。 何しろ打ったのは頭だし、病院に連れて行かなくてよかったのかと心配になると同時に、あのまま帰すべきではなかったと後悔の念に囚われた。 だからといって、病気で休んでいるはずの店に出向くわけにはいかない。じりじりと時が過ぎる…
第六章 ろくに挨拶もせずに薫と別れ、アパートに帰った俺は昨夜の睡眠不足がたたって、そのままベッドに倒れ込んで眠ってしまい、気がつくと夕方になっていた。「げっ、社会経済学の講義、出席とるんだったのに……」 歯軋りをして悔しがってみても、今から登校したところで間に合うはずもない。 仕方がない、今日もサボリだとあきらめをつけて、着替えと髭剃りを済ませると、銀杏亭へと向かって出発した。 今朝まで一緒にいた薫と、またしても顔を合わせるのは気恥ずかしいが、これも仕事だと割り切るつもりで控え室に入った。 だが、そこに薫はいなかった。昼間も来なかったと笠井さんが言った。 俺と同じく、部屋で爆睡しているのではと…
それから4年後にあるオリンピックに向けて泳いでいく。社長の息子である政行君に泳ぎを教えながら自分も泳いでいく。何も考えなくて良い。癒されつつ泳ぐ。それは環境が良かったからだ。オリンピックに出場し、総合優勝、個人と1位を手にして2制覇する。幸平はタッチの差で2位だったけれど努力したのだろう、改善点を克服したみたいだ。 「幸平、凄いな」 「義昭には、あと少しなのに……」 「俺も努力してるからな」 「それ...
第五章「きゃあ、なにーっ?」「ええーっ、待ってー!」 カオル、マーシー、と呼びかけながら迫り来る女たちの手を振り切ると、雨宮と俺は扉を抜けて螺旋階段を一気に駆け上がり、そのまま渋谷の街中を突っ走った。 こんな速度でダッシュしたのは高校の体育の授業以来だと思う。明日になったら一気に、筋肉痛に襲われそうだ。 片や、いかにも学生、片や、けったいな破れシャツの金髪男。 ひたすら走る俺たちを見て、仕事帰りのサラリーマン、街を行くカップルやら酔っ払いの集団など、すれ違う人々は皆、怪訝な顔をするが、雨宮はおかまいなしに走り続け、止まる気配はない。 しばらくしてスピードは次第に落ち、さすがにペースダウンしてき…
自分に喝を入れるため目を瞑る。時差はあるが、たっぷり寝たから大丈夫だ。少し降りだしてくるがまだマシな方だな。跳ぶ前に流しをやるのは、何処の国でも一緒か。2回目の流しも終わった。さあ、本番だ。まずは、1回目。「4.08m」この感じだ。そして、2回目。『もっと遠くへ。もっと強く。もっと軽く』目を瞑り、自分にそう強く念じる。「6.27m」今までの自己最高記録だ。ドンドンと皆が跳んでいく。さすがだ、と思えるフォームと...
第四章 さらに翌日、俺は講義をサボって、開店から閉店までと、ほぼ一日中店にいた。 大学に行かなくていいのかと藤本さんが心配したけど、担当の教授が病気で休講続きだから大丈夫と嘘をついた。 雨宮がいない分、俺が仕事をカバーしなくては、というのはもちろん正当な理由だが、いずれ出てくる彼と少しでも早く会いたいというのが本音だった。 定休日を挟んで、その時は四日目にして訪れた。 長く休んですいませんと謝る姿を、見ないふりをしながら目の端で追う。心臓が壊れそうなほどドキドキしていた。「クニちゃん」 以前と変わらない調子で話しかけてきた雨宮に動揺を悟られまいと、俺も平然として、「よう」と応えた。「風邪ひいた…
第三章 小田急線で新宿まで移動し、向かった先はジャス・バーと呼ばれる部類の店らしい。 重い扉を開けて、ジャズの流れる薄暗いカウンターにあのミス・カフェオレの姿を見つけた俺は仰天した。 雨宮との約束が出来上がっていたというのか。そんなバカな、信じられない。「一万円、ゲットだぜ」 思いもよらないこの展開、勝利のポーズをとる雨宮に、何も言い返すことができず呆然としていると、彼はさっさとカウンターに近づいて彼女の隣に腰掛け、次に俺を手招いて「クニちゃん、こっち」と反対側のストゥールを指した。 俺はまるで夢遊病者のような、ふわふわとしたおぼつかない足取りで、言われるがままにそちらへと向かった。動揺のあま…
第二章 バイト三日目。この日の講義が休講になったので大学に行く必要もなく、太陽が昇ってかなり経ってから、のそのそと起き上がった俺はしばらくぼんやりとしていた。 山梨から東京に出てきて二年、このアパート暮らしも二年目になる。 テレビの上にちょこんと乗ったネコのぬいぐるみに目をやると、あの時の場景が思い出されてきた。 飾り気のない、つまらない部屋だと言ってぬいぐるみをそこに置いたのは仲村深雪、元カノというやつだ。 あんな女には今さら何の未練もないが、彼女から受けた仕打ちが俺のトラウマになっている。 彼女はマーシーのファンで、俺はマーシーの身代わりだった。 立ち上がり、ぬいぐるみをゴミ箱に投げ入れよ…
第一章「銀杏亭(ぎんなんてい)って……あ、あった。ここだ」 教えられた住所を頼りに、俺が訪れたのはこじんまりとしたレストランだった。煮込みハンバーグが美味しい店としてこの界隈では結構有名らしいが、ほとんど外食しない俺はそういった事実をまったく知らなかった。 駐車場と建物に挟まれた小さな庭には草花と、店の象徴であるイチョウの木が植えられている。 くすんだ緑色の屋根に、これまたくすんだベージュの壁、木枠にグレーのすりガラスが入った扉と、大正時代のハイカラ食堂をイメージしたこの建物はレストランというよりは洋食屋と呼んだ方がしっくりくるかもしれない。 今日からここでバイトを始めることになったはいいが、…
「速いっ!速い、速い。頭一個分突き放した高瀬選手、余裕に最後のターンを、今、蹴りましたっ」 「他の選手は軒並み彼を追っていますっ」 「ラストを掛けたのか、一斉に横並びになった5人は追いかけていきます。1位は高瀬選手ですが、2位と3位は誰でしょうかね」 「あ、ご覧くださいっ!2位との距離1mあけての高瀬選手、堂々の1位です!」 「続きまして、2位は2人が同着、そして3位も2人が同着です!」 「今回...
第十一章 重苦しい雰囲気が消え、甘く優しい雰囲気に包まれると、しばらくの間二人はじっと抱き合っていた。 慧児の肩越しにツインのベッドが見える。気配を感じたのか「無理強いはしないよ」と彼は気遣うように言った。「やっと心が結ばれたんだ。これ以上望むのは贅沢だと……」「それじゃあ今夜は別々の場所でおやすみ、でかまわないのかよ。そんなのって」「本当にいいのかな」「何度も言わせるなよ」 男同士の身体の関係──これまでそういう体験があるはずもない。 いったいどんなふうになってしまうのか、不安がないと言えば嘘になるが、昴は強がって見せ、自らベッドへと進んだ。「ほら、理性を失くしたところ、オレにも見せてみろよ…
第十章 銀河が部屋に戻った様子はなく、昴は仕方なく一階まで降りてキーを受け取り、再びエレベーターに乗り込んだ。 扉が開いたその時、左の廊下から「ゴメン、慧ちゃん、一生のお願い」と情けなくも懇願する言葉が聞こえてきた。声の主は光だとすぐにわかった。部屋の前で光と慧児が問答している。ということは、昴がラウンジを出た直後に慧児も引き揚げたのだろうか。 当の慧児は腕組みをしたまま、手を合わす光を呆れた様子で見やっていた。「三日かかって何の進展もないようじゃあ、今夜一晩で前進するとも思えないが」「そんな意地悪言わないでよ。これがラストチャンスなんだ。頼むよ~、どうかお願いします」「仕方ないな」 嘆息し、…
第九章 午後になると、四人は昨日休館だった凪島博物館を訪問して取材を開始した。 博物館は公民館が進化した程度の建物だが、最近建てられたので壁も白く新しい。黒地に金色の文字の標札は博物館というより小学校に使われるもののようだ。 ここの所有者は島の出身で、さる大企業を起こした、いわばつい最近まで社長だった人物だが、会社を後継者に譲り、生まれ育った島に戻ってきた。一説によると、レジャー開発の会社に凪島の観光化を持ちかけたのも彼だといわれている。そして当人は私財を使って博物館を設立し、自らオーナー兼館主におさまり、余生を過ごしているらしい。 慧児と銀河が館主の説明を聞く横で、昴と光は展示物を撮影してい…
第八章 部屋に戻ってからしばらくして、ドアをノックする音が聞こえた。銀河が帰ってきたのとは様子が違うようだ。 扉を開けるとそこに慧児が立っていて、思わぬ登場に、昴は身を固くした。「あれ、ずいぶんとお早いお帰りだけど、メシは?」「天宮と銀河くんで食堂にいる」「あんたはどうしたんだよ? また大酒くらうんじゃなかったのかよ」 そんな厭味を言うつもりはないのに、つまらないセリフが飛び出して、昴はわけもなく焦った。「今夜は博物館に合わせて休肝日にした」「あ、そう」 休館日とかけた、くだらんシャレだと言うのはやめた。「どうにも食欲が湧かなくてこれにした。一緒にどうだ」 レストランでテイクアウトしてきたらし…
第七章 せっかく目的地まで車を走らせたのに、扉に掛かった白い札に『本日臨時休館』という赤い文字を見つけた彼らはすっかり落胆してしまった。 だが、田舎の小島、平日、おまけに公共施設ではない、個人が所有する凪島博物館が臨時休館なのは仕方のないことだとあきらめ、そこでの取材は明日の朝に持ち越された。 お蔭でスケジュールが予定よりも早く終わり、四人は早々にホテルへと引き揚げてきた。オレンジ色の夕日が海に沈む様が部屋の窓に映る。昨日銀河が転んだのはこのぐらいの時刻だったか。 夕食までの間、今日の取材の件で光たちのところへ行くと言って銀河が部屋を出たので、昴は商売道具の片づけを終えたあと、一人でテレビを観…
第六章 ぎくしゃくとした、そして重い空気を乗せたまま、彼らは次の取材地である秘密の教会──通称・礼拝堂と呼ばれている建物に到着した。 ここは島の中心よりやや東寄りで、オリーブアイランドの白亜の殿堂が望めるあたり、思ったより近い位置まで戻ってきたのだとわかる。 お籠もり堂とは違い、林やら木立のある場所ではなく、どちらかといえばいくらか拓けたところだが、一面の草むらのせいで寂れた感じは歪めない。 昔は民家がたくさんあったようで、青苔の生えた塀などが残っているが、辺りにこれといった建物はなく、一軒だけぽつんと建っているのが問題の礼拝堂だった。「ええーっ、これがそうなの?」 昴と光は揃って不満の声を上…
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新世紀エヴァンゲリオンのLAS小説に関する記事をまとめたテーマです。 #LAS #ラブラブアスカシンジ #惣流・アスカ・ラングレー #式波・アスカ・ラングレー
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親鸞
▽思いを綴りました▽ 「真っ白な。。。花は。。。」 あらすじ この季節が あれから10年 この季節だけは想い出そう #東日本大震災 #NHK/リスペクト #花は咲くプロジェクト/リスペクト 『真っ白な。。。花は。。。』 あれから10年忘れてる毎日思い浮かび考えた泣いた水電気ガスは止まった真っ暗なコンビニで初めて見る光景に言葉がつまった →続く 続き→ https://t.co/6c8gVgn6fT https://t.co/GWBujSemwN #小説 #日記 #連載 #短編
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薄桜鬼の二次小説(BL、百合ネタは除く) 夢小説もどうぞです(*´ ∇`*)
「奇跡」を司るのが「神」 時間・空間・物質に「奇跡」が起きた。 生命は「奇跡」の連続 「大いなる意思」は「神の愛」 人間は皆、「神の子」です。
まどかが、今 夢中になっているドラマ・音楽番組。 そして、今 読んでいる小説などを 熱く語ります!