日々することを考えず、根島は生きていた。というより、勤めのことで頭が一杯で、毎日が惰性のように流れていたのである。朝6:00起床→駅7:20発居ノ電乗車→8:20会社ビルへ→17:30退社→駅17:50居ノ電乗車→駅18:30→夕帰宅→朝6:00起床という惰性の日々だった。このサイクルの中で根島に浮かぶ雑念といえば、山積した仕事のアレコレ以外にはなかった。根島は疲れていた。ふと、気づけば根島は定年近くになっていた。ツレアイのことも考えられない流れるような時のサイクルに飲み込まれていたのである。『しまった!!』根島はある日、仕事中の会社のデスクで、ふと、することに気づいたのである。『大失態だっ!!』そう気づいた根島だったが、時すでに遅かった。『しまった!!』明日が退社日だったのである。^^若い人々にアドバイ...雑念ユーモア短編集(30)すること
三高流行の今時、しっかりした考え方に、感心させられました。 確かに三高に越した事はないはずですが、世の男性に求められているのは、外見や条件よりも、その人の持てる、内命的な考え方や個性、生き方ではないだろうか。 夢を語り、人生を語り、一緒になって、人生ドラマを築き上げて行こう、と真剣に取り組む姿に、本当の男らしい魅力が感じられるのです。 燃える男の情熱、希望に胸膨らませ、光り輝く瞳に、心惹かれる女性が現れるはずだ。 見果てぬ 夢がある限り! たった一度の人生なら! 試してみよう この人生! 必ず 結果が出るはずだ! 何を言われようとも、たった一人の、自分だけの夢を持ち、未知なる道を求め、見た事のない、他人の真似事でない花、人生の一輪を咲かそう・・ そして人は、泣いても笑っても、黙っていても年を経りますが、この世に生まれた以上、幸せを求めない訳にはいきません。 ..
子供の頃、日めくり暦でしたがこの暦、不思議と夢が詰っていた事を思い出します。 誕生日や夏休み迄あと何枚かと、1枚1枚めくる楽しみ。 夏休みが日1日と過ぎ、宿題の重みがヒタヒタと乗しかかり焦る日々。 年末には、ほんのチョッピリと薄くなった暦をめくり、お年玉までもういくつ寝ると、とウキウキ。 そして一年間の反省。 元旦には、分厚く真新しいページをめくり、新学年や今年1年間の夢を見る。 昔の子供達は暦をめくり、知らず知らず日1日を重ねる意味。 夢が積み重ねられていたのです。 日めくり暦、今の若者達にもぜひ利用し、常に夢を膨らませ続けて欲しいものです。 そして、夢を追い求め、40年が過ぎた今、人間は、パンのみに生きるものではない事が、本心から理解できるようになりました。 貧しくても、夢のある人生、自分の考えた通りに生きられる人生が最高の人生で、夢のない、老いを待つば..
そして、少年の求めた魔法の箱は、当時の状況下、あまりにも大きな夢でした。 好奇心旺盛なひかる少年は、諦める事なく、心に秘めて上京するにも、三千円の家賃さえ遅れがち。 オーバーが買えない、初めての冬、「沖縄だってね〜、死んだ亭主のオーバーだから、着な、家賃は出世払いでいいよ!」と励まし、慰めてくれた大家のおばちゃん。 オーバーを着た時、湯気が出る程、ぽかぽか暖かかったのは、忘れられません。 トラックの助手時代、寮費は心配するな、と声をかけてくれた社長。 卒業時、「決して悪いようにはしない、我が社に留まれ!」、と言われましたが、どうしても、テレビの世界を求めたいと、丁重に断りました。 苦しい中で初めて鼓動に触れ、自分にとっては、夢を追い続けるしかない! たとえ、苦しみが続こうとも、進むしかない、と言い聞かせ、自らの手で、全国へ映画を放送した時、思わず流れ出た、歓喜の涙は、生涯忘れられません。..
ミミ DISCOVER 知床です 戸川幸夫の「オホーツク老人」は 昭和35年映画化されました 題名は「地の涯てに…
深草は強い木枯らしで壊(こわ)れかけた古小屋を見ながら、しみじみと雑念を浮かべていた。『3次元の物は脆(もろ)いなぁ~、すぐ壊れる…』深草の雑念によれば、次元が大きくなるにつれて壊れる頻度(ひんど)は高くなる・・となる。例えば、絵に描かれた2次元のお茶碗が割れることは、まず有り得ないが、実際のお茶碗[3次元]は、落とせば割れる確率が高い・・という発想である。そう考えれば、4、5次元…と進むに従って、壊れる頻度は高くなると深草は考えたのである。『まあ、古い納屋だから仕方ないか…』心理のテンションが下がれば当然、結論はダウン[下降]する。深草もご多分に漏れなかった。夜になり、深草はまた、しみじみ考えた。『シャワーだけになった風呂だって、コンプライアンスの強化により、排気塔が不完全で使えなくなったんだからな…。...雑念ユーモア短編集(29)壊(こわ)れる
いやいや、待て…と、下平は先読みをして雑念を膨(ふく)らませていた。『今は晴れているが、食べてからだと…雲が多いから時雨(しぐれ)ることもある。今は冬場だからな…』先読みした通りに行動すれば、ハズレたとしても降られることもなく安全に違いなかった。これ以上の先読みは必要ないと判断し、下平は昼食をあとにして、外の作業を優先した。下平が外の作業を終えようとしたとき、それまでは雲が多いものの晴れていた空が俄かに薄墨色へと変化し、パラバラ・・と小雨が落ちてきた。時雨だしたのである。下平は先読みした自分を褒(ほ)めてやった。下平が家の中へと入り、昼食を食べ始めたとき、ザザァ~と本降りになった。下平は誰もいないのに、したり顔になりニンマリと哂(わら)った。出来ることは、あと回しにせず、やってしまった方がいいようです。こ...雑念ユーモア短編集(28)先読み
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