うつくしが丘の不幸の家 (創元文芸文庫 LA-ま 1-1) - 町田 そのこ 不幸と幸福の間にあるもの。 相対評価 ★★★★★ 郊外にあるひとつの一戸建てをベースに、 5つの家族を描く短編連作。 町田そのこ2作目。 最初に読んだ「夜空のチョコレートグラミー」もそうだったけど、 いやー、この人、連作短編の話の紡ぎ方、上手いわ。 (以下ネタバレ)
ミステリ好きになったのは、小4のウィリアム・アイリッシュ(コーネル・ウールリッチ)との出会いがあったればこそである。お子さま版のミステリ小説全集の中に『アリス…
いよいよ土日と続いた休みも過ぎようとしている。この土日は天気こそ恵まれたものの、風がとても強くて長く散歩するような気分にもなれなかった。春先に時々このような強…
前回、ボブ・マーリィがメジャー・デビュー50周年だという話をしました。クイーンも、ウルトラマンタロウも、50周年という話でした。その流れを引き継ぎ、今回も50周年アニバーサリーについて書きたいと思います。登場するのは、マーヴィン・ゲイです。デビュー50周年ということではりあませんが、名盤として名高いLet'sGetItOnが、今年で50周年を迎えるのです。一応、マーヴィン・ゲイという人について簡単に説明しておきましょう。マーヴィン・ゲイは、ソウルの巨人として知られる伝説的シンガーです。当初はソロシンガーではなく、コーラス隊の一員やドラマーとして活動。一時、ブルースやソウルの名門として知られるチェス・レコードに在籍したことがあり、ボ・ディドリーとも親交がありました。そんなマーヴィン・ゲイのステージを、モータ...MarvinGaye,Let'sGetItOn
映画『生きていた男』のDVDを見る。TSUTAYAの発掘良品。パッケージの裏書きに「ミステリー」とあったから、という理由だけでレンタル。つまり予備知識ゼロ。即ち、この話を最も楽しめたという事。原題は『CHASEACROOKEDSHADOW』。1958年作。(という事も後から知った)家族を失い、使用人を置いて一人で暮らす富豪の女性。そこにある日、彼女の兄だと名乗る謎の男が現れる。兄は死んだはず。遺体も確認したのに。男は我が物顔で屋敷を使い、生活を始める。女性は混乱し、身近な人たちに助けを求めるが、誰もが逆に丸め込まれてしまう。男は何者なのか。はたまた、彼女の兄は本当に死んだのか。彼女の記憶こそが間違っているのではないか?この映画を見る際は、彼女の視点に立って緊張感に浸ってほしい。じわじわと財産を、命を狙われ...初見の感動を堪能!
森博嗣さんの『四季 夏』を読みました。 四季 夏 Red Summer (講談社文庫)Amazon(アマゾン)649円13歳になった天才科学者・真賀田四季は、…
「帰って」 「要請には従えない、残りを受け取るまでは」傾けた首。彼女は、ケースの一つに手をかけたようだ、厨房からは彼女の手元は隠れている。 「店長さんが、素直に従ってくれない事態は一応想定しておりました。そのための手段でこれをお渡しするのは、多少気が引けます。だって、あなたは必ず首を縦に振りますからね」 「何をもってきたって言うのよ」館山は知り合いにくいかかる。眉間に皺がよる。片方の足に体重を乗せて、胸の高い位置で腕をがっしりと組んだ。 「正当な価格、去年の夏頃に推移していた平均価格で白米を購入できる行使権の譲渡です」 「行使権?」館山が聞き返す。 「一定水準の売り上げ、商業規模、商品数、社員…
三階の部屋のドアまで来ると、フォンデージ夫人はポケットを探りマスターキーを取り出そうとしたが、見つからなかったので呼び鈴を鳴らした。やがて金ぴかのお仕着せを着た恐ろしくふてぶてしい態度の大男が、古い汚れた錬鉄の燭台を持って現れた。燭台の上ではちびた蝋燭が一本悪臭を放っていた。「どういうことなの!」とフォンデージ夫人は声を張り上げた。「控えの間にまだ灯が入っていないのは!馬鹿にしているの!私が居ない間に一体何をしていたの?さぁぐずぐずしないで……火を灯しなさい!料理女にお客様の夕食も用意するように言っておくのよ!私の小間使いを呼んで。ギュスターブの部屋を準備させないといけないんだから。それから下に降りて、この方々のお荷物を運び入れるのに将軍がお前の助けを必要としているかどうか見て来なさい」このように一度には...2-VII-3
佐々木 嘉信著 「刑事一代 平塚八兵衛の昭和事件史」 【1】
佐々木 嘉信著 産経新聞社編 「刑事一代 平塚八兵衛の昭和事件史」 (新潮文庫/2005年3刷)を読む。捜査は、ホシとデカの命がけのぶつかり合いだ──警視庁捜査一課勤務30年の名刑事・平塚八兵衛が、昭和史に残る大事件の捜査現場を語る。地を這うような徹底捜査で誘拐犯・小原保を自供へ追い込んだ吉展ちゃん事件から、帝銀事件、下山事件、そして未解決に終った三億円事件まで、貴重な証言が満載。事件捜査の最前線に立ちつづ...
ちょうど1週間前に和歌山市内の漁港で、補選の応援に駆け付けた岸田首相に対して、爆弾が投げ込まれるという大変ショッキングな事件が起きました。犯人はその場に居合わ…
中山七里さんの『もういちどベートーヴェン』を読みました。 もういちどベートーヴェン (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)Amazon(アマゾン)287〜4…
2023年版「このミス」「ミステリが読みたい」二冠! 2022年刊行作品。筆者の呉勝浩(くれかつひろ)は1981年生まれのミステリ作家。デビュー作は、第61回の江戸川乱歩賞を受賞した2015年の『道徳の時間』だ。 その後、毎年コンスタントに新作を上梓。2018年の『白い衝動』が第20回の大藪春彦賞を受賞。2020年の『スワン』が第41回の吉川英治文学新人賞及び、第73回日本推理作家協会賞をダブルで受賞。 また、上記の『スワン』と、更に2021年の『おれたちの歌をうたえ』、そして今回紹介する『爆弾』がそれぞれ直木賞の候補作に選ばれている。いま、もっとも直木賞に近い作家のひとりといえるだろう。 『…
『夜桜さん家の大作戦』、「叔父」はどうか修正を。★覚えた台詞、三本勝負。1.「好きは最強の感情なんだよ」(『アオのハコ』)2.「みんなカッコつけて……命張って……他人のこと庇って……そんなんじゃ逃げらんねーじゃんかよ!!!」(『マッシュル』)3.(俺の精神(こころ)には、痛みというストッパーは存在しない)(『人造人間100』)※補記『イチゴーキ!操縦中』連載終了。(全19話)それでは。また次回。ジャンプ(20号)私的雑感。
晴。北西の風強く、肌寒い感じ。22℃くらいの気候。朝早朝テニスに出かけようとして外に出たら意外と寒い。戻ってジャージを履いて出かける。アレルギーか寒さのせいなのか鼻水がまた止まらない、くしゃみも何度も出る。せっかく治まっていたのにまたぶり返した感じ。O椋さんから春キャベツをあげるといわれ、T田さんにも会いたいので北区の畑へ午前中訪問。大きなきゃべつ3個とサンチュをたくさんいただく。T田さんも元気に畑でやっていて、来週くらいにナスの苗などをいただくことになった。今週は週の半ばから気温上昇、夏日を超える天気となっていた。それでも湿度が少ないのでまだまだしのげる暑さ。北へ移動した低気圧が発達して風が強くなっている。16日(日)、曇後晴。22℃くらいの気候。早朝テニスは7名参加。生ちゃんの強いサーブを打ってガット...2023年4月22日の状況
販売終了迫る!辛さと味わい深さを求めるカレーファンたちよ、ココイチに急げ!
カレーハウスCoCo壱番屋・新中野店にやってきた黒猫こまち。 今日のお目当ては、こちら。 期間数量限定メニュー『焙煎スパイスのチキンカレー』。 2023年3月1日から販売開始のこのメニュー。 「とろみのある、ココイチ流銀座デリーのカシミールカレー」というレビューをネット記事で読み、辛いインド・パキスタンカレー大好きな私としてはぜひ食してみたい一品ではありました。 でもなかなか実際に頼む気にならなかったのは、990円(税込)というお値段。 かつては400円台だったココイチのポークカレー、値上げを繰り返し今では税込591円(2023年4月)。同じくカレーチェーンのC&Cや牛丼チェーンでは今でも400円台で食べられますから、どうしても(ココイチ、高っ!)と思ってしまいます。 そのポークカレーよりさらに400円高い、焙煎スパイスのチキンカレー。 貧乏性岐阜県人の私としては、..
京都旅の二日目は奈良まで足を伸ばした。行き先は新薬師寺目的は薬師如来さんと12神将「12神将」742年に聖武天皇の病気平癒を祈願して光明皇后が創建した歴史と由緒あるお寺さん袴腰の鐘楼土塀がいい味をしている。ずっと前から見たかったので感激。ところが庫裡へ12神将の創建当時のビデオお見ようと向かうと使い慣れたカメラが勝手に「処理中」になっていくつものモードで表れた。面白がっていたけど、どうにかしなくては、、いらない写真ばかり増える。(未だ修正できない)どうしたものか??奈良新薬師寺、あら不思議
「先に、他の企業が販売をしてしまう。商品が店頭に並ぶためには一定期間の審査をクリアする必要がある、ときいたことがあります。間に合わないのではないのでしょうか」 彼女は微笑を浮かべる、後ろの二人へそれぞれが持つケースをカウンターテーブルに置くようとの指示。上目遣い。「遅れた販売であっても類似品とみなされても、発売日の間隔が近ければ、他を真似た商品と受け取られにくい。凌駕するのは常に強者。より良いものが残り、淘汰される。自然摂理と一緒ですよ」 「要求には応じられません」店主は断る。 「強制的な圧力は施したくはないと考えています」彼女の落ち窪んだ瞼が、研究に没頭する人間の外面を厭わない隔絶された意識…
吃驚よ⁉️ 疎開帰国❓だった の❓昭和16年1月 ペルーより‼️
南米航路 終 便⁉️ もう ⛴ 船 便 ないよ⁉️郵船 貨客船 日枝 丸 戦時 徴用 南海 🌊 に 没す!資料による
2023東大・国公医率10%以上2~勉強するってカッコ悪い?
中学受験に潜む意外なギャップを紹介していこうと考えているが、さてさてうまくいくかどうか。
今日は気温がぐんぐん上昇して遂に三十度を超える暑さとなりました。前橋や伊勢崎で今年初となる真夏日を記録して、全国のニュースでも報じられていました。四月の段階で…
『都市伝説セピア』(by朱川湊人)、読了。全5話収録の短編集。2003年初版であり、作者は2002年に『フクロウ男』でデビューしたとの事。(作者名は「しゅかわみなと」と読みます)知ったきっかけは『昨日公園』。時間移動ものとして秀逸と聞き、図書館で借りた。因みに『世にも奇妙な物語』で改変してドラマ化されているそうで。個人的に印象に残ったのは、『昨日公園』よりも寧ろ『フクロウ男』だった。都市伝説の当人になるという願いに取り憑かれた男の物語。最後に驚かされる、「ミステリとして」心地よい作品。ところで、作者は1963年生まれとの事で、作品たちはどれも、同年代の人ならば馴染み深いだろうモチーフが取り上げられている。『アイスマン』は見世物小屋。『昨日公園』は仮面ライダー。『フクロウ男』は口裂け女。『死者恋』はビートル...昭和ロマンの短編集です。
飛鳥部勝則の第一作品 1998年刊行作品。第九回鮎川哲也賞受賞作品。飛鳥部勝則(あすかべかつのり)のデビュー作である。宝島社の99年版「このミステリーがすごい!」では国内部門の12位、「本格ミステリ・ベスト10」で3位にそれぞれランクインしている。 作者の飛鳥部勝則は1964年生まれ。本作以降、2010年までに十三作の単著が存在するが、ここ10年間は新作が出ておらず近況が気になるところである。やはり、『誰のための綾織』でやらかしてしまった問題が後を引いているのだろうか。 殉教カテリナ車輪 作者:飛鳥部 勝則 東京創元社 Amazon 創元推理文庫版は2001年に刊行されている。現在は単行本版と…
森博嗣さんの『四季 春』を読みました。 四季 春 Green Spring (講談社文庫)Amazon(アマゾン)649円 透明人間の〈僕〉は、病院の一室に幽…
18日昼過ぎに到着した京都駅すぐに八条口からバスで醍醐寺に向かった。乗ること30分一帯が醍醐寺の境内国宝の唐門、五三桐と菊の紋章が光る秀吉に愛され、お花見やお庭を見てくつろいでいただろう。現代作家さんの襖絵や長谷川等伯一派の襖絵がみられた。交通の便が悪いのか参拝者はパラパラ程度気の毒山上までも続く境内仁王門(重要文化財)の仁王様の迫力に驚き辿り着くと毅然と起立する国宝の五重塔桜の木々と紅葉、緑溢れる醍醐寺でした。「醍醐寺」山科醍醐寺
「八分」 「九分」 「八分」 「わかりました。八分で」 店主は、ホールの壁掛け時計で時間を確認した。 「機密情報なのであまり口外はしたくないのですが、他の企業が来月早々にも栄養食品の販売を控えているらしいのです。私どもが手に入れた、あなたがもたらした奇抜な栄養素を含んだ食品だそうです」 「では、その企業の方が、私に贈り物を届けたのでしょう」店主は腕を組んで、応対する。失礼な態度ととられても、彼女たちの方がぶしつけ。比べるならば、こちらの横柄さはむしろ彼女たちには許容範囲だろう。 「いいえ、内情を知るものからは、そのような報告は受けていない、との情報です」 「スパイですか、ライバル企業に?」店主…
こんにちは、マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。昨日は朝からザーザー雨が長時間降り続いていました。今日は雨もやみ、雲は多いですが太陽の光もまぶしく「晴れ」となっています。土日も雨は降らない予報なので、ホッと胸
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